創業融資向けの融資制度を、札幌の行政書士 斉藤将巳が解説します!
決算内容に問題があって融資が受けられないケースの具体例としては
・ 債務超過となっている場合
・ 粉飾決算をしている可能性が疑われる。
・ 企業の規模と比較して、借り入れの申込額が大きすぎる。
・ 適切な減価償却をしていないなど、会計処理の仕方に問題がある。
・ 返済可能な分のキャッシュフローがない。
・ 担保や保証人が必要なケースなのに用意できていない。
上記のうち、問題となりやすい「債務超過」と、「キャッシュフロー」について掘り下げてご説明します。
まず、「債務超過」についてです。
債務超過とは、借入額が資本額(資本準備金等を含む)を上回っている状態のことをいいます。
例えば、借入額が900万円の企業があった場合、その企業の資本額が500万円しかないとすれば、その企業は400万円の債務超過ということになります。
債務超過の企業が倒産してしまった場合、全資産を返済に充てたとしてもまだ400万円の負債が残ることになります。
このようなリスクがある企業に対して、金融機関は融資を実行しません。
次に、「キャッシュフロー」についてです。
キャッシュフローとは、返済をするために必要となる原資のことで、以下の式により計算されます。
「 税引き後利益 + 減価償却額 」
キャッシュフローの額が毎月の返済額を下回っている場合には、当然、返済はできないこととなり、融資を受けることは難しくなります。