創業融資向けの融資制度を、札幌の行政書士 斉藤将巳が解説します!
返済原資とは、その企業の資金繰りの中で、実際に融資の返済に充てることが可能なお金のことをいいます。
これは、運転資金の返済と設備資金の返済で計算の仕方が異なります。
まず、運転資金を返済する場合の返済原資は、融資後の「売り上げによる入金」です。
これに対して、設備資金の場合の返済原資は、「 税引後の利益 + 設備等の減価償却費 」です。
仮に、ある企業の今年の決算の結果が、税引き後の利益が600万円、減価償却額が200万円だったとします。
したがって、この企業の返済原資は、合計額の800万円ということになり、金融機関は、この企業に対して、1年あたり800万円の融資をすることができると判断します。
そして、この企業が4,000万円の融資の申込みをした場合、原則としては5年以上の貸出期間であれば、返済は可能と判断します。
※ 4,000万円 ÷ 5年 = 800万円/年
以上のように、返済原資は、その企業があとどのくらい融資を受けることができるかの目安となります。