フランチャイズ(FC)に加盟し、起業する上で、まずは必要な資金を的確に把握することの重要性について解説します。
フランチャイズを選定する際には、フランチャイザー(本部)に払うロイヤリティに注意しなければいけません。
ロイヤリティの計算方式は、以下のようになっています。
売上総利益×ロイヤリティ率
=(売上高?売上原価)×ロイヤリティ率
このように、ロイヤリティは「粗利」という利益をベースに算定されます。
具体例を見ていきましょう。
売上げが600万円/月、原価が35%の場合、粗利は390万円となります。
ロイヤリティが10%の場合、ロイヤリティ料は390万円×0.10=39万円となります。
この時点で、390万円―39万円=351万円が残ります。
ここから販管費(家賃、人件費、水道光熱費他)を支払わなければなりません。
一般的な小売業の販管費の平均値は25%ですので、これに基づいて計算すると600万円×25%=150万円となります。
以上から、最終的な利益は351万円―150万円=201万円となります。
なお、上記の額は、融資の返済や税金の支払いなどを考慮していないので、最終的に手元に残る利益はもっと小さくなります。
以上みてきたように、最終的に手元に残る利益を見たときに、ロイヤリティのウエートは結構なものとなります。
ロイヤリティーは、販管費を差し引いた利益(営業利益)ではなく、単純に原価を差し引いたものがその母体となるため、この負担を甘く見ると、その後の経営に大きな影響を及ぼすこととなります。
フランチャイズを選択する際は、契約書をよく読み、ロイヤリティ料及びその計算方式をよく確認してください。