セールスポイントを記入する際に、書くべき視点となるのが「差別化」です。
全く、何の変哲もないメニューやありきたりな店舗づくりでは、現実問題としてお客様を呼ぶことはできません。
ビジネスとして成り立たせるためには、その店独自のオリジナリティ=差別化が必要となり、融資担当官もそこ重視します。
差別化=奇抜なことではありません。
通常、金融機関では、予測がしやすいという理由で、あまりに新規的な内容の事業よりも、すでに一般的に広まっているモデルの事業の方が理解される傾向にあります。
差別化を考える際には、既存のビジネスをベースに、少しだけ特色を出すという方針で行くのが良いでしょう。
具体例としては、
・土日も営業している歯医者
・深夜でも営業している○○屋
・男性専用の化粧品店
といったものが考えられます。
下記の視点で、書いてみると良いでしょう。
・商品・サービスまたはビジネスモデルの強みを表現する
・独自の仕入れルートがある
・大企業との共同開発
自分の主観であったり抽象的な表現で、サービスの強みを書いている方が多いのですが、それでは融資担当官を説得することはできません。
「客観的で具体的な事実」⇒「商品の特徴」という流れで書けば、説得力をもって他社との差別化を説明できます。
主観的な表現となってしまい、説得力に欠ける例
(美容院)
ハイクオリティなサービスでお客様への満足を提供・・・「ハイクオリティ」が抽象的でイメージできない
(カフェ)
くつろげる雰囲気で子育て中のママさんたちの憩いの場とする・・・「くつろげる雰囲気」が抽象的でイメージできない
(居酒屋)
こだわりの料理と酒でサラリーマンのお客さんをつかむ・・・「こだわりの料理と酒」が何かイメージができない
「客観的で具体的な事実」⇒「商品の特徴」という流れになっている良い例
(介護事業)
職員全員が国家資格である「介護福祉士」の資格をもち、10年以上介護業界に従事していて経験を積んでいる・・・国家資格と経験年数の長さという客観的事実によりサービスの質の高さを示せている。
(寿司店)
叔父が漁師をしており、新鮮な魚介類を市場よりも2割ほど安く入手できるので、お客様に料理を安く提供できる・・・事実に基づいて仕入れルートの独自性を示せている。
(輸入雑貨販売)
フランスの現地人とのパイプがあり、珍しい商品を仕入れることができる・・・事実に基づいて仕入れルートの独自性を示せている。
例)学習塾
セールスポイント
1 現代文の問題をたった7つの公式で簡単に解ける独自メソッド
2 英語の家庭教師時代に実績を上げた、洋楽を活用する方法で実力をUPさせるメソッド
3 既に予約申し込み有り(10名)
融資担当官にもイメージのわきやすい表現となっています。
「たった7つの公式」⇒融資担当官が興味を持つので別紙で具体的に説明すると良いでしょう。
「洋楽を活用」=差別化といえます。
既に顧客確保のめどがついていることも示せていて良いです。