公庫向け創業計画書「1 創業の動機」欄の書き方を解説します。これを読めば、公庫の記入例では何故駄目なのかがよく分かります。すぐに実践できる創業計画書の書き方をお伝えします。
「略歴」だから、履歴書と同じように、時系列に沿って淡々と書けば良いのですよね?
経営者の略歴等は、過去に同種・類似の事業経験があったかを確認するためのものです。
過去の事業経験が、今回、起業するにあたって、如何に有利に働くかをアピールする大事な項目です。
漫然と過去の履歴を書いても融資の獲得には繋がりません。
日本政策金融公庫の融資審査においては、過去に同種・類似の事業経験があったかどうかがとても重視されます。
融資担当官は、「経験のある事業をする方が、そうでない場合と比較して成功する確率が高くなる」と考えているからです。
したがって、もし、過去に同じ事業経験がある場合、ただ、漫然とその内容を書くのではなく、別紙を使ってでも、その内容を十分に説明し、如何に今回の事業に有利となるかをアピールするようにしてください。
通常の履歴書では、勤めた勤務先の名称・役職を書くのみです。
しかし、公庫に見せる「経営者の略歴等」は過去の勤務先・役職以上に、業務内容・得たスキルが何なのかが非常に重要となります。
そこで、これまでの経歴を示すとともに、培ったスキルやノウハウが評価されるような書き方を心掛けてください。
○○株式会社(映像制作会社)に勤務(年収○○)。
クライアント企業の売り上げを伸ばすのに効果的な映像を制作するスキルを学ぶ。
私が、直接担当した企業には株式会社○○がある。
その会社からは、ターゲット顧客を掘り下げる広告だと好評を得た。
勤務時の年収は必ず書いてください。
後で説明する自己資金の証明とリンクするからです。
勤務時に取引した企業名が具体的に書かれ、かつ、取引先からの評価も書かれており融資担当官に好印象となるでしょう。